旧)韓国銀行 釜山本部
- 旧)韓国銀行 釜山本部
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- 指定番号 文化財資料第70号(2013.09.25.指定)
- 年代 1963年
- 所在地 中区大庁路112(大庁洞1街44)
- 管理団体 韓国銀行釜山本部
詳細な紹介
旧韓国銀行釜山本部は、1909年7月に公布した大韓帝国の「韓国銀行条例」によって設立された国策銀行である韓国銀行釜山支店(日本植民地期朝鮮銀行釜山支店)があった場所である。日本植民地時代に現在の敷地にあった朝鮮銀行釜山支店の建物は、京城(ソウル)の本店とともにルネサンススタイルの外観を持った建物で、辰野笠井設計事務室で設計し竣工したが、解放後の1963年、昔の建物を撤去し、現在の近代式建築物を新築し使用した。
旧韓国銀行釜山本部が位置したところは、朝鮮時代の草梁(チョリャン)倭館の中に当たる場所であり、日本植民地時代の東洋拓殖株式会社釜山支店(現釜山近代歴史館)、殖産銀行釜山支店、慶南無尽株式会社をはじめとする各種金融機関と韓国初の公設市場であった富平町市場(現富平市場)などが入居して、釜山の中心市街地となった大庁路に位置しているという歴史性を持っている。
朝鮮戦争の間、韓国政府は二度の貨幣改革を実施したが、すべて韓国銀行釜山支店で施行したという事実から、韓国銀行はもちろん、韓国経済と韓国の金融機関で「韓国銀行釜山本部」が持っている歴史的重要性を確認することができる。
また、開港都市である釜山地域の金融産業を代表していた朝鮮銀行釜山支店の建物が存在した場所に、1963年に新たに建築された韓国銀行釜山支店の建物は、韓国建築家1世代であるイ・チョンスン先生が設計したビルで、金融建築の典型的な平面形式を持っており、近代的な造形と機能性が目立つ代表的な金融の建物である。
このように1963年に建立された旧韓国銀行釜山本部の建物および敷地が持っている歴史的、地域的、経済史的な価値と意味が非常に大きく重要なだけでなく、特に、1963年当時、建築界に導入された先進的な建築手法が適用され、建築史的価値も非常に高い建物と評価されている。